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内臓逆位の方に行った大腸カメラ検査 ~確かな内視鏡技術~

内臓逆位の方に行った大腸カメラ検査 ~確かな内視鏡技術~
投稿日
2025.10.03
更新日
2025.10.03

内臓逆位とは

人間の体の中には、心臓・胃・肝臓・大腸など、重要な臓器が規則正しく配置されています。
たとえば心臓は左に、肝臓は右に、胃は左にといった具合に、多くの方は共通した位置に臓器があります。
しかし、まれに臓器の配置が左右逆になっている方がいます。これを「内臓逆位(ないぞうぎゃくい)」と呼びます。

内臓逆位の確率

内臓逆位は先天的なもので、出生時からその状態で過ごしておられます。
日本では出生時におよそ2万人に1人程度、成人まで生存する方は5000万人に1人程度とされ、非常に珍しい体質です(2019年4月10日BBC NEWS JAPAN発表)。

内臓逆位だからといって健康上必ずしも大きな問題が生じるわけではなく、本人も長い間気づかず生活していることも少なくありません。
しかし、医療の現場では臓器の位置を前提として診断や治療を行うため、この状態を正しく把握しているかどうかは大きな意味を持ちます。
特に心臓や大血管に関しては合併症を伴うこともありますが、多くの方は日常生活に支障なく過ごされています。

しかし、健康診断や人間ドック、そして消化器の内視鏡検査においては、医師が通常とは逆の位置にある臓器をイメージしながら対応しなければならないため、専門的な知識と経験が求められます。

内臓逆位と内視鏡検査

消化器の臓器は、胃・小腸・大腸と連続してつながり、体の左右にまたがって広がっています。
たとえば胃は左上腹部に、肝臓は右上腹部に、大腸は右から左へと弧を描くように位置しています。
内臓逆位の方では、消化器の配置がすべて反転しているため、画像診断や内視鏡検査を行う際に独特の工夫が必要となります。

たとえば、胃カメラ検査であれば、胃の出口である幽門部は通常右側に位置しますが、内臓逆位の方では左側にあります。大腸カメラの場合も同様で、上行結腸は通常右腹部にありますが、逆位の方では左腹部に存在します。
そのため、通常医師が慣れ親しんでいる方向感覚と全く逆の方向を進んでいく必要があります。

さらに内臓逆位による違いは、左右の入れ替わりにとどまりません。
内視鏡を進める際には腸のカーブや走行を立体的に把握する必要がありますが、それが反転していることで手技の難易度は高まります。
そのため、内臓逆位の大腸カメラ検査を安全に施行するには、経験豊富な医師と高度な空間認識能力が必要と言われています。

当院で実施した内臓逆位の大腸カメラ

当院では、これまで数多くの大腸カメラ検査を行ってまいりました。
その中でも当院の院長は、過去に5例の内臓逆位の患者様に対して大腸カメラ検査を実施しております。

大腸カメラ検査は、肛門からスコープを挿入し、大腸の奥まで観察していく検査です。通常は右側にある上行結腸を経て横行結腸、下行結腸、直腸へと進めていきます。
しかし内臓逆位の方では、この進行方向が左右逆転しているため、まるで鏡に映したかのように動きを調整する必要があります。

▷ 大腸カメラ検査のご相談

 

内臓逆位の方における事前準備

患者様からの報告およびレントゲン撮影にて事前に内臓逆位であることを把握していたため、当院のスタッフが認識を共有したうえで大腸カメラ検査を実施しました。
実際にスコープを操作すると、通常と異なる方向感覚もありましたが、安全かつ確実に大腸の奥まで観察をすることができました。

患者様には「内臓逆位という珍しい体質でも問題なく検査できるのか」といった不安があったようですが、無事に検査が終わると、安心した表情を見せてくださり、私たちも大変印象深い経験となりました。

内臓逆位の大腸カメラが珍しい理由

なぜ内臓逆位の大腸カメラが珍しいのか。その理由は大きく2つあります。

  1. およそ5000万人に1人程度の体質第一に、そもそも内臓逆位の方が非常に少ないということです。
    成人まで生存する可能性が人口の5000万人に1人という稀な割合のため、内視鏡医であっても長年のキャリアの中で経験しない医師がほとんどです。
  2. 大腸カメラ検査の受診率低さ第二に、大腸カメラ検査の受診率の低さも関係しています。
    北海道の「がんに関する統計・調査」によれば令和5年度における大腸がん検診(便潜血検査)の受診率は、札幌市にてわずか3.1%と発表されています(令和5年度 北海道 がんに関する統計・調査)。そのうち精密検査となる大腸カメラ検査を受けられる方は、47.6%と言われています(令和6年3月札幌市保健所健康企画科発表)。
    そのため、実際に内臓逆位の方に大腸カメラを施行する機会は極めて限られています。

当院の大腸カメラ検査

内臓逆位の大腸カメラは、一般的なケースよりも手技の難易度が上がる検査です。そのため、経験豊富な内視鏡医師と、状況に応じて柔軟に対応できるチーム体制が欠かせません。
当院では日頃から数多くの大腸カメラを実施しております。その積み重ねが、内臓逆位の方のような稀なケースにも生かされています。

「珍しい体質だからといって検査を断られるのではないか」「通常と違うから危険なのではないか」といった不安を抱える方もおられるかもしれません。
しかし当院では、こうした稀なケースでも安全に対応できる技術と準備をしております。

【当院の大腸カメラ検査】

  1. 痛みが少なく辛くない大腸カメラ検査
  2. 内視鏡歴20年の医師による安全性の高い検査
  3. ハイビジョン内視鏡を用いた小さな異変も見逃しにくい高精度な検査
  4. 大腸ポリープ切除も検査と同時に可能
  5. 大腸カメラと胃カメラの同時検査も可能
  6. 鎮静剤なしでも苦痛が少なく、検査の時短に
  7. 札幌駅から徒歩3分!便利なアクセス
  8. 平日は19時10分まで。土日も検査が可能

▷ 当院の大腸内視鏡が選ばれる理由

 

皆様に安心して大腸カメラ検査を受けていただくために

内臓逆位は非常に珍しい体質ですが、それが大腸カメラ検査の妨げになることはありません。
大切なのは、その特性を正しく理解し、適切に対応できる医療機関を選ぶことです。

当院では、稀なケースであっても安全に検査を行える体制を整えており、患者様の不安に寄り添いながら診療を続けています。
もし内臓逆位であることがわかっている方や、大腸カメラ検査に対して不安を抱えている方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
豊富な経験を持つ内視鏡医が、丁寧に説明しながら安心して検査を受けていただけるようサポートいたします。

内臓逆位という特別な体質を持つ方であっても、安心して大腸カメラを受けられるといった安心感を患者様にお届けすることを心がけています。

▷ 大腸カメラ検査のご相談

この記事を書いた人

近間 威彦
近間 威彦
ちかま たけひこ

がんで亡くなる人をゼロにしたい
早期発見できれば完治できる可能性が高いと言われる胃がん・大腸がん。それなのにがんで亡くなる方が年々増えています。1人でも多くの方に検査を受けていただくことで、がんで亡くなってしまう方を減らせるはず。胃がんや大腸がんで亡くなる方を、本当に・・ゼロにしたいと思っているのです。大腸内視鏡検査で辛い思いをしたことがある人も、初めて検査を受けられる方も安心して当院に来ていただければと思います。まずはどうぞお気軽に、相談だけでもしてみてください。

【所属学会・資格】
● 日本外科学会認定医
● 内痔核4段階注射認定医
● 日本外科学会
● 日本臨床外科学会
● 日本消化器病学会
● 日本大腸肛門病学会
● 日本消化器内視鏡学会
● 日本消化器がん検診学会

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