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大腸内視鏡検査はどのくらいの頻度で受けるべき? 年齢別に解説

大腸内視鏡検査はどのくらいの頻度で受けるべき? 年齢別に解説
投稿日
2023.04.19
更新日
2023.07.21

大腸がんは男女ともに2番目に多いがんです。さらに女性のがんによる死亡率の第1位は大腸がんです(男性は第2位)。

ですが、約30万世帯を対象とした厚生労働省の「国民生活基礎調査」アンケートによると、過去1年間に大腸がん検診を受診した人は44.2%しかいないそうです。

北海道の大腸がん検診の受診率は37.4%とさらに低く、47都道府県中44位です。

なんと6割以上が未受診者ということですね。

この調査は2019年のものなので、その後のコロナ流行により受診を控えた人数を考えるとさらに受診率は減っていることが予想されます。

このような調査結果があるので、40歳前後だとまだ周りに大腸内視鏡検査を受けた人も少ないかもしれません。

だからといって自分も受けなくてよいというわけではないのです。

ここから10年ほど経ち、50代・60代になってくれば身近なところから「大腸がんが見つかった」という声がちらほらと出てくるでしょう。

健康に長生きするためには、がんになる前の予防・観察のために早めの大腸内視鏡検査が必要なのです。

 

 

大腸内視鏡検査はどのくらいの頻度で受けるべき?

大腸内視鏡検査は、何も異常がない場合でも3年に1回は受けた方がよいでしょう(胃の内視鏡検査は2年に1回を推奨しています)。

大腸壁にできる腺腫(ポリープ)は、大きくなると一部にがん化が始まり次第に広がっていきます。

私が過去に診察した患者さんで、最初の検査で何も見つからなかったものの、3年8カ月後に再び検査をした際に進行がんが見つかり、手術により命が助かったという方がいます。

まだ小さい腺腫ががんに変わるまでには約10年ほどかかると言われていますが、小さい腺腫は検査でも見逃されやすいので、そのリスクを考えておよそ3年に1回、長くても5年に1回は大腸内視鏡検査を推奨しています。

 

 

大腸がん検診を受けたほうがいい年齢は?

男女ともに40歳前後から大腸がんの罹患率が急激に上がります。

そして年齢を重ねるとともに発症リスクは高まっていきます。

40代~60代にいかに初期のがんを早く見つけるかが重要です。

数は少ないですが、20~30代で大腸がんに罹患する方もいます。

若くても腸の調子があまりよくないとか、親族に大腸がんに罹った人がいるなど、心配な場合は一度大腸内視鏡検査を受けてみるのもよいでしょう。

ただ、大腸内視鏡検査ができる医師は胃の内視鏡検査ができる医師の半分ほどと言われており、1日に検査できる人数には限りがあるため、たくさんの若い人が検査を希望してしまうと本来受けるべき年代の人の受診枠が減ってしまうのが悩みどころです。

もちろん、すでに腹部に違和感がある、便が細くなっている、便に血が混じるなど「大腸がんかもしれない」症状がある場合は、気を遣わずに1日も早く受診してください。

 

 

40代/無症状でも大腸内視鏡検査を

40代になるまで大腸内視鏡検査を受けたことがない方は、すでに初期のがんや、がん化しやすい腺腫を持っていないか確認するために、まずは一度検査を受けてください。

このときに何も異常が見つからなかったらひと安心ですが、今後も新たに腺腫ができる可能性がありますので、その後3年に一度は検査を受けるとよいでしょう。

 

 

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50代・60代/腺腫を切除した方は年に1回は検査を

高齢になるほど大腸がんの罹患率は上がります。

50~60代は、基本的に40代と同じく3年に一回は大腸内視鏡検査を受けてください。

これまで一度も検査を受けたことがない人がいたら、すぐに受けたほうがいい年齢です。

また、このくらいの年代になると、過去の検査で腺腫が見つかって切除をしたことがあるという方もいるでしょう。

その場合、年に1回は検査を受けることをおすすめします。

 

 

70代以上/大腸内視鏡検査は医師と相談を

大腸内視鏡検査の推奨年齢として、かつては50~75歳とされていましたが、現代はとてもお若い70代もいますね。

一方で同じ年齢でも体が弱っていて、検査の前に多量の下剤を飲んだり繰り返し排便することが大きな負担になる方もいるでしょう。

もし検査で大腸がんが見つかったとして、その後の手術や治療に耐えられる体力があるかも個人差が出る年代です。

そのため70代以上で大腸内視鏡検査を受けたい場合は医師とよく相談するようにしてください。

 

大腸内視鏡検査を定期的に受けたほうがいい理由は?

大腸がんは早期に発見できれば手術の予後もよく、高い確率で治癒するがんです。

しかし、早期のうちは自覚症状がないため気づきにくいのが難点です。

無症状のうちに大腸がんを発見するためには、カメラを入れて腸内を直接見ることができる大腸内視鏡検査が最も有効です。

職場の健診を受けている方は、便潜血検査で異常がなければOKだと思われるかもしれませんが、便潜血検査で陽性になるということはすでにどこからか出血している状態です。

それがもし大腸がんからの出血であった場合は、かなり進行していることも考えられます。

その状態で見つかっても遅いと思いませんか?

大腸がんは進行してから見つかると、追加の検査や手術・治療も大掛かりになります。

体力的にも金銭的にも大きな負担となるでしょう。がん化する前の腺腫の段階で切除するのが最も理想的なのです。

 

大腸内視鏡検査で異常なしの場合

大腸内視鏡検査を受けた際に異常がなかったり、腺腫が見つかってその場で切除した場合に「検査をして何もなかったから大丈夫」「もう切ったから大丈夫」とその後一度も受診しない患者さんがいます。

大事なことなので念を押しますが、経過観察とは放っておくことではありません。

自覚症状がなかったとしても腸内がどういう状態であるか定期的に「観察」することが必要なのです。

医師から「今後も経過観察をしていきましょう」と言われた場合は、必ず指示通りのペースで受診して検査を受けてください。

うっかり「10年も放置した!」ということがないように気を付けてください。

大腸内視鏡検査で大腸がんの早期発見を

「大腸がんで亡くなる人をゼロにしたい」という思いで日々検査を行い、40代~50代で未受診の人にはとにかく一度は大腸内視鏡検査をと願っています。

ですが職場の健診で要精密検査の通知が来たのにも関わらずまだ検査を受ける気にならない人もいて、自分の体が大切ではないのだろうかと疑問に思います。

がん検診を受けない理由について調べたところ、内閣府による世論調査結果がありました。

1位は「受ける時間がない」

2位は「健康状態に自信があり、必要性を感じない」

3位は「心配なときはいつでも医療機関を受診できる」

その他、受診忘れや費用の心配、検査に伴う苦痛、がんであるとわかるのが怖いなどという理由が並んでいます。

どれも医師から見ると、がん検診を受けない理由にはならないと思います。

確かに働き盛りであり子育ても忙しい世代です。

これまで大病をしたことがないという人も多いでしょう。

しかし、そろそろ体にもガタがくる年代でもあります。

今まで走り続けて来たからこそ、見えない部分に異常がないか自分の体を一度チェックしてみる時期なのではないでしょうか。

家族や仕事など守りたいものがあるのなら、ご自身の健康のことをまずは考えていただきたい。

確かに検査には時間がかかりますが、そのための1日・半日の休みも取れないような生活であれば、がんでなくともそのうち別の病気に罹ってしまうのではと心配です。

もし検査時の痛みへの不安があるようでしたら、なるべく苦痛の少ない検査を行うクリニックを選んでください。

大腸がんで死なないために、大腸内視鏡検査を定期的に受けてよい腸をキープしていきましょう。

 

 

 

 

まずはお気軽にご相談ください。

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近間 威彦
ちかま たけひこ

さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック院長。内視鏡による胃や大腸の検査・治療を得意とし、これまで携わってきた長年の診療経験から、大腸がんが原因で亡くなる方を減らしたいと常日頃から技術の向上と情報発信に努めている。

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