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便潜血陽性の様々な原因。最も怖い大腸がんは早期発見で根絶

便潜血陽性の様々な原因。最も怖い大腸がんは早期発見で根絶
投稿日
2023.01.12
更新日
2023.02.17

便潜血検査とは?

「会社の健康診断で便潜血陽性と言われたから精密検査をお願いしたい」とクリニックに初診でいらっしゃる方がいます。そんな方には「よくぞ早めに来てくださいました!」と心の中で大絶賛をしています(顔には出しませんが)。

便潜血検査は一般健康診断の項目に入っていますので受けられた経験のある方も多いと思いますが、大腸がんの可能性のある人を探すために消化管からの出血の有無を調べる大事な検査です。

便の中にある肉眼ではわからない程度の微量の血液にも反応し、何からの原因で出血があると判断された場合は陽性となります。便潜血検査でわかることは便に血が混ざっていることだけですから、大腸がん以外にも大腸にできたポリープに便が擦れたことによる出血や、潰瘍性大腸炎・痔、女性の方なら月経の出血でも反応します。

「便の採取をうっかり忘れていた!」などと急いでいきんで肛門が少し切れて出血したというケースもよくあるため「健康診断で便潜血陽性が出た後、精密検査で内視鏡カメラを入れたけど異常がなかった」という方がおよそ80%ほどです。ただし残り20%はポリープや潰瘍・腸の炎症、大腸がん等、何らかの症状が見つかります。

命に関わる重大な病気が隠れているかもしれませんので、原因を突き止めるために一刻も早く大腸内視鏡検査を受けていただきたいと思うのですが、便潜血陽性となっていながらも精密検査を受けたくないという方が少なからずいるのが現状です。

痔だから大腸がんはないと限りない?よくあるご相談例をご紹介

例えば「私は痔主で便に血が混ざるのはそのせいだから」と断言される方。確かに日本人の3人に1人は痔を患っていると言われています。痔の症状が出ていながら本格的な治療を先延ばしにて、市販薬を用いながら何年も付き合っているという方も多いでしょう(これはこれで体の異常事態なのでぜひ治療してほしいですが)。

でも痔だから大腸がんはないと限りませんよね? もしかしたら痔もありつつその上に大腸がんも持っているかもしれない。実際にそういう患者さんもいます。

そうお答えすると今度は「前回も陽性で大腸内視鏡検査を受けたけど腸には異常がなかったから今回も大丈夫です」と返ってきます。1年前に異常がなかったからといって、現在も病気はないとなぜ言い切れるのでしょうか。年を重ねるごとにがんのリスクは高まっていきます。このわずか1年の間にがんが生まれ、進行している可能性もあるのです。

大腸がんは「治せる病」早期がんであれば内視鏡で取り去り完治できます!

大腸がんの患者は近年急激に増加し、男性はおよそ11人に1人、女性はおよそ13人に1人が大腸がんと診断されています。大腸がんによる死亡者は年間5万人にも及ぶという恐ろしい病です。しかし私は大腸がんを「治せる病」と考えています。なぜなら根の浅い早期がんであれば内視鏡で取り去り完治が見込めるからです。それなのになぜこんなにも大腸がんの死者数が多いのでしょうか。それは早期のうちに発見・治療ができていないことが理由なのではないでしょうか。

大腸がんの初期症状について

大腸がんは初期症状がほとんどなく、普段は見えない腸の中でひっそり生まれ大きくなります。目で見てわかるくらいの血便や腹痛などの症状が出てからやっと病院に行き、いざ検査をしてみるとがんがかなり進行していて、すでに治療も難しい手遅れの状態という方も少なくありません。

幸いにも手術や治療ができる状態で見つかっても初期がんと違って大掛かりで時間のかかるものになり、体にも金銭的にも大きな負担となります。

私は今までこのような状態で来院されて「もっと早くに精密検査を受けに来たらよかった」と後悔されている患者さんを見てきました。だからこそ便潜血陽性の方には「たかが健康診断の結果で大げさな」と思わずに、原因究明のために確実性が高い大腸内視鏡検査を受けていただきたいのです。

大腸がんと食生活について

大腸がんの発生は食生活との関わりが深く、穀物中心であった日本人が赤身の肉や加工肉を多く食べるようになり食が欧米化したからと言われています。しかし大腸がんによる死亡者数は日本もアメリカも年間5万人程度と変わりません。日本よりも人口が2倍以上にも関わらずです。しかもアメリカでは大腸がんの罹患数も年々減少しています。

この差は体質の問題ではなく、ひとえに「がん予防としてマメに内視鏡検査を受けているか否か」でしょう。アメリカの医療費は非常に高額で、検査よりも治療にとてもお金がかかるので病気の予防の意識が高く、検診を積極的に受けたいという人が一般的。定期的な検査でポリープが癌化する前に切除できるので進行することも少ないのでしょう。

日本人の多くの人が検査したくない!?手遅れになる前に精密検査を受けよう!

日本人は多くの人が保険に入っているのに、いざ健康診断で異常が見つかると「検査をしたくない」という方が一定数いるのは、痛みが出るなど生活に支障が出てから対処しようと思っているということなのでしょうか。目の前の仕事や育児などを最優先して自分の体のことは後回しという方も非常に多い。それだけ聞くと真面目で責任感が強いようにも思えますが、あなたが最優先すべきは「自分が生きるための努力」ではありませんか?

健康診断の結果がきっかけで精密検査をして病気が見つかり治療ができるというのはとてもラッキーなことです。

あなたの健康のためにせっかく「異常あり」と教えてくれているのに、何も症状がなくて困っていないからと善意の忠告を無視するのはいただけません。もちろん医師としては嫌がる患者さんに無理やり検査を行うわけにはいきませんから、最終的な判断は患者さんにお任せすることになります。こちらとしては患者さんに長生きしてほしい、病気があるなら早く見つけて治療をしてあげたいと思うからこそ、まずは気を楽にして内視鏡検査を受けていただけるように不安や苦痛を最小限にする努力を日々行っています。

それでも各々の理由で検査を断られるともどかしい気持ちになります。

病院に行って精密検査を受けるという数時間を捻出しなかったために病気の発見が遅れ、この先、生きられるはずだったあなたの何十年分の未来の時間が失われるかもしれないからです。

大腸内視鏡検査が最も確実

大腸の異常を発見するためにはカメラで腸の中を直接見られる大腸内視鏡検査が最も確実です。「便潜血陽性が出たから、再度同じ検査をしてほしい」という方もたまにいらっしゃいますが、便潜血検査を繰り返し行っても意味がありません。検査のついでにポリープの切除もできるので治療も兼ねていると考えると効率的だと思いませんか。

病気のことも検査のことも「よくわからないから怖い」というのであれば、私どものような医師に打ち明けて不安をなくしてください。

医師と話をする中で、大腸カメラが得意か、痛みの少ない検査をしてくれるかどうかを率直に尋ねてしまうのもいいと思います。そこで自信を持って答えてくれる医師ならば検査を安心してお任せできるでしょう。

札幌にお住まいで便潜血検査で陽性だった方へ

「自分の便に血が混ざっているらしい」という不安の種をずっと放置しながら生活するのは体にも心にもよくありません。これを読んでいる方の中には「何年も健診で引っかかっているけどいまも生きているし」と陽性慣れしてしまって今回もスルーしようとしている人もいるかもしれません。

それはもう何年も楽に病気を治すチャンスを逃しているということだと知ってください。

便潜血陽性と出た方は精密検査の予約を最優先と考え、職場の方やご家族に協力してもらって1日も早く大腸内視鏡検査を受けられることをお勧めいたします。当然、有給休暇を取って検査を受けるべきですし、当院だったら日曜日に大腸カメラを受けることができます。またご家族や友人など身近で精密検査を渋っている方がいましたら、ぜひ力強く背中を押してあげてください。

まずはお気軽にご相談ください。

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近間 威彦
ちかま たけひこ

さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック院長。内視鏡による胃や大腸の検査・治療を得意とし、これまで携わってきた長年の診療経験から、大腸がんが原因で亡くなる方を減らしたいと常日頃から技術の向上と情報発信に努めている。

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