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「検査前の食事や飲み物は?」「鎮静って使ったほうがいい?」大腸内視鏡検査の質問にお答え

「検査前の食事や飲み物は?」「鎮静って使ったほうがいい?」大腸内視鏡検査の質問にお答え
投稿日
2023.05.16
更新日
2023.07.21

大腸内視鏡検査の前処置や検査の流れは以前のコラムにてご説明しましたので、今回は皆さんからいただいく大腸内視鏡検査への質問についてご回答したいと思います。

あくまで私のクリニックではというお話ですので、すでに別の施設での検査を予定されていましたら、検査への質問および体調のご相談はそちらの施設にお問い合わせください。

Q.検査前日に食べてよい食事は?

検査前日の食事は基本的に低残渣(ていざんさ)食を意識していただきます。

低残渣食とは、食物繊維が少なく消化しやすい食事のことです。

当院で用意している「エニマクリン」という大腸内視鏡検査専用の検査食だと、食べごたえもあり腸にカスも残りにくくてよいのですが、一般的な低残渣食は下記のようなメニューが挙げられます。

■低残渣食の例

・穀類/3分粥、煮込みうどん、パン粥

・芋類/とろろ芋、マッシュポテト

・豆類/豆腐、ひきわり納豆

・卵類/半熟卵、卵豆腐、具なし茶碗蒸し、プリン

・魚介/白身魚の煮魚、蒸し魚

・肉類/脂肪の少ないつくねの煮物

・野菜/ポタージュスープ(繊維の多い野菜はNG)

・乳製品/ヨーグルト、スキムミルク、温めた牛乳

夕食の時間までであれば、繊維のない飲み物(牛乳、コーヒー、コーラ、具なし味噌汁やスープ)は摂ってもかまいません。

 

■避けるべきもの

・アルコール類

・繊維の多い野菜や果物、海藻、きのこ

・赤身の肉や干物、貝類、イカ、タコなど固いもの

・刺激の強いもの。梅干し、レモン、唐辛子、スパイス等

可能であれば検査の3日ほど前から低残渣食を意識していただくと検査当日に腸を空にしやすいです。

普段から便秘の人は便を出やすくする薬を別途処方しますのでご相談ください。

 

Q.検査前日の夜にお腹が空いて眠れません。夕食後は飲み物もNGですか?

検査の開始時間により前日に夕食を済ませる時間も決められていますので、その時間以降はたとえ低残渣食であっても食べてはいけません。

ゼリーやプリン、チョコやグミなど口溶けのよいものであっても腸に残ります。

液体でも牛乳や果汁のジュース、コーヒーやコーラ等もNGです。

飴はなめ切れればわからないかもしれませんが…、途中で割れて飲み込んでしまうといけないのでおすすめはできません。

水、お茶、色のついていないスポーツドリンクは飲んでもかまいませんので、温めてゆっくり飲むなどして、空腹が紛れたらすぐに寝ましょう。

夕食後や検査前など飲食NGのタイミングにもかかわらず口にしてしまった場合は、クリニックに連絡してください(ほとんどの場合で検査が延期になります)。

食べたことを黙っていてもカメラを入れればすぐにわかるので、その場で検査が中止になります。

Q.検査後は好きなものを食べていいですか?

検査終了後はすぐに食事ができますが、胃腸が空の状態でいきなりたくさん食べると人によってはお腹が痛くなるかもしれないので、ほどほどの量にしておいたほうが無難です。

なお、検査と同時にポリープを切除した人は、辛いものやアルコールは8日間ほどは避けたがほうがよいです。

内視鏡でポリープを切るときは痛みもなく入院もせず元気に歩いて帰れますが、ちゃんとした手術ですから術後の安静が必要です。

出血のおそれがありますので激しい運動なども避けてください。

また、検査の際に腸に空気を入れるため検査後に腹痛やお腹の張りを感じることがありますが、空気が抜ければじきに治ります。

検査後に血便が出た、腹痛が長く続くなど異常がある場合は施設に連絡して再受診をしてください。

 

Q.モビプレップやマグコロール(腸管洗浄剤)は全部飲まないとダメですか?

腸管洗浄剤の種類によって目安の量が決まっているので、あらかじめご説明した通りの量を飲むようにしてください(飲み方や量などの説明書きをお渡しいたします)。

腸管洗浄剤とともに脱水予防の水分を取る指示があれば、その通りの量の水やお茶を飲んでください。

ただし飲んでいる途中でお腹が痛くなったり吐き気がするなど異常が現れた場合は我慢せずにご相談ください。

腸管洗浄剤は量を飲むことが目的ではなく、腸を空っぽにすることが目的です。

目安量を飲んだとしても、便のカスが出るようであれば引き続き洗浄剤を飲んで出し切っていただきます。

薄い黄色の水しか出ない状態になれば検査ができます。

Q.下剤を飲んでから出かけると外で漏らさないか不安。施設に行ってから飲めませんか?

当クリニックでは基本的にご自宅で下剤および腸管洗浄剤を飲み、便を出し切ってから来院していただいています。

腸管洗浄剤を飲みながら便を出しきるのに数時間かかります。

ご自宅であればトイレもゆっくり使えますし、寝転がって寛ぐこともできます。

どうしても施設内で飲みたいという場合は待合室にて飲んでいただくこともできますが、落ち着かないと思いますので推奨はしていません。

来院する途中で便を漏らさないか不安ということですけれども、検査が可能なほど腸が空になっている状態なら漏らす心配は少ないはずです。

「おならかと思ったら水が出た」ということはありますので、ちょっと引き締めつつ来院していただければと思います。

 

Q.検査前の問診でアレルギーのことをきかれました。腸の検査なので花粉症は関係ないですか?

薬剤アレルギーだけでなく、花粉やハウスダスト、特定の食物など何らかのアレルギーがある方は必ず問診の際にお申し出ください。

何かの物質にアレルギーがある人の場合、他の薬剤等でもアレルギー反応を示す場合があります。

そのような体質であると事前にわかっていれば、検査中に何かあった場合でも我々が適切な処置をできます。

胃腸には関係ないかも?と思うアレルギーでもすべてお伝えください。

 

Q.生理中でも大腸内視鏡検査は受けられますか?

当クリニックでは生理中でも大腸内視鏡検査を行えます。

ただ、ご本人としては気持ちの面で抵抗があるかもしれませんので、検査の予約の際に生理予定日を避けるなどしていただくとよいでしょう。

なお、妊娠中の場合は母子への刺激となり危険なこともありますので検査は控えていただいています。

妊娠の可能性がある人は初診の際にお伝えください。

 

Q.検査時の鎮静剤は使ったほうがいい?

検査による苦痛を和らげるために、希望される人には鎮静剤を用いた検査を行うことが一般的になってきました。

鎮静剤は全身麻酔とは違います。

全身麻酔は意識がなくなり痛みもありませんが、呼吸も止まってしまうので人工的な呼吸管理が必要になります。

鎮静剤はぼんやりと眠ったようにするものなので、検査中に呼びかけると反応できるくらい意識がある状態です。

検査に対する不安が強くストレスを感じるようであれば、鎮静剤を使うことで楽に受けられるというメリットがあります。

デメリットとしては検査後に目が覚めるまで休んでいただく時間が必要なことと、当日は車や自転車の運転ができないことです。

鎮静剤の使用を希望される人は、公共交通機関やタクシーで行きやすい施設を選んでいただくか、ご家族に送り迎えをお願いするなど考えておきましょう。

鎮静剤使用の際、血圧が下がる、呼吸が弱くなるなどの症状が出る人もいますので心配な人はご相談ください。

当クリニックでは鎮静剤の使用有無に関わらず痛みを抑える挿入技術で苦痛のない検査を心がけています。

鎮静剤を使わない場合でも、腸の蠕動を抑える「鎮痙剤」は使用します。

主にブスコパンを注射しますが、心疾患・緑内障・前立腺肥大の既往のある人はグルカゴンを使います(ただしグルカゴンは糖尿病の既往のある人は使えません)。

過去の既往歴については問診で訪ねますので忘れずにお伝えください。

 

初めて検査を受けるときはわからないことが多くて不安を感じることもあるでしょう。

検査の前処置や当日の流れ等は事前にご説明いたしますので、疑問があればその際に遠慮なくお尋ねいただければと思います。

既往歴や飲んでいる薬のことなどで伝え忘れがあったり、前処置や検査後に体調を崩すなどのことがあれば、速やかに検査を受ける施設へご相談ください。

 

 

まずはお気軽にご相談ください。

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近間 威彦
ちかま たけひこ

さっぽろ駅前内科・内視鏡クリニック院長。内視鏡による胃や大腸の検査・治療を得意とし、これまで携わってきた長年の診療経験から、大腸がんが原因で亡くなる方を減らしたいと常日頃から技術の向上と情報発信に努めている。

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